黒魔術の遺跡 / Kuti Rushi Ban Nong Thao : 訪問日 16Sep2006


私も多くの遺跡に行ってますが、
この遺跡では、本当に驚くべき体験を
しました。

この遺跡は、BuriramのChamniにある
遺跡です。

車の底をこすりながら、通るのがやっとの道が
通じているゴルフ場の浮島グリーンのような、
正に田んぼの中の浮島、小さな集落の中に
ありました。

そして、驚くことにこの集落ではタイ語が
通じない。
私のタイ語が通じないのはヨシとしても、
運転手のThanuさんのタイ語が通じない。
人里離れた山間の民族ならいざ知らず、
すぐ周りの集落ではタイ語が通じるのに、なぜ?
通じないふり???


この遺跡の入り口には集会所があり、
その集会所にお坊様、村人が集まっていました。
人なつっこいThanuさんがあいさつしても、どうも話が...

集会所の横には、黄色と黒色のトラ縞の衣装を着た仙人像が
祀られています。
確かに、ここはKuti Rushi(サンスクリット語から来た言葉)と
名前が付いています。
RushiまたはRishiは、日本語では聖仙とか、仙人と言う意味で、
Kutiは、掘立小屋を意味します。
すなわち、仙人の家。

ここの仙人は虎の口の中で座禅をしています。
すごい。







そして、仙人像の横の柱には、何やら文字が、
しかし、この文字は、サンスクリット語?タイ語?
文字に詳しくないけど、仙人が座っているような文字(絵)が
あります。
象形文字?
単なる魔除けの文字か?















そして遺跡を見に行こうと入口から中へ。

祠堂は黒色のペンキで塗られてました。
こんな遺跡は見たことない。

そして、何でこんなにまっ黒に塗って
しまうんだ。風情が無い。
またこんな事にお金を使って???
と思いながら、写真を撮った後、
内部を覗こうと、基壇の内側へ入ろうとした時、
どこからとも無く大きな怒鳴り声が聞こえ、
祈祷師のような女性が現われました。
その怒りの迫力は、説明できません。

手には、祈祷に使用するのか、
するどく尖った木できた物を持っている。

もしかしたら、私は刺されるのではないか、
そして何かのいけにえにされはしないか
恐怖を感じました。


もちろん、その女性にカメラは向けれませんでしたし、祠堂の内部は見ていません。
(この遺跡では、写真はこの4枚だけです。)
逃げ帰った次第です。


後で写真を見ると、その時は気になりませんでしたが、
黄色と白色の旗と、紐で旗竿が結ばれてましたので、
もしかするとこの領域に入る事自体に問題があったかもしれません。

「イサーンの大地走行2000キロプラス」のHPのオーナーのふうみんさんからは、
「壁の外側に黄色と白色の旗が竿と紐で結びついています。
これは結界(聖なる領域と俗なる領域という二つの世「界」を「結」びつける役割)の
シルシだと思われます。」とコメントを頂きました。

日頃気をつけているつもりですが、信仰心が希薄なところがありますので、
何気なくする行動が地元の人の心を傷つけていたのかもしれません。

真っ黒に塗られた遺跡に対して、職場のタイ人が、ガンボジア国境付近には、
今でもBlack Magic(黒魔術)が残っていると言っていたのを思い出しました。

私は宗教上の無礼をした事、祈祷氏のような女性の怒りを買った事で、逃げ帰った後でも、
呪われはしないかと、本当は少し怖かった。

遺跡は黒く塗られていたが、ここに住み暮らしている人達にとって、
真剣に信仰し祭っている対象そのもだった。
そこに土足で踏み入り、信仰を妨げ、ある意味、侮辱をしてしまった私は、今でも後悔してます。
お許しください。

ここに紹介しましたが、ここは観光地ではありませんし、
もしもこの遺跡に興味を持たれた方がおられ、訪れる人がいるかもしれませんが、
入って良いか、見てよいかよく確認した上で、行動をしてください。

ここは周囲と隔絶された田んぼの中の浮島です。
そこには、そこの生活と信仰があります。




参考までに、
黒魔術とは、何か?例えば、自分の髪の毛を煎じた飲み物をつくり、呪いをかけ、
自分の好きな異性に飲ませると自分を好きになるとか、そんな事をタイ人は言っていた。
何と便利な魔術なのか?非常にわかりやすい例でタイ人は説明をしてくれた。


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